今さら聞けない壁下地のこと | 探し方、種類、特徴

今さら聞けない建築知識

壁下地の種類

壁下地の種類には大きく分けて、①木下地、②軽量鉄骨下地、③LGSの3種類があります。

木下地

主に木造建築に用いられます。

間柱の間隔は455mmが一般的です。

軽量鉄骨下地

主に鉄骨造に用いられます。リップ溝形鋼を使用するのが一般的です。

LGS

主に間仕切り壁(内壁)の下地材に用いられます。

軽量鉄骨下地に比べ、下地材の大きさも耐力も小さいです。

※鉄筋コンクリート造(RC)は、それ自体の耐力が大きいため下地材は不要です。

下地材の間隔

下地材の間隔は303mm、455mm、910mmが一般的です。

求められる耐力などにより寸法は決まります。

なぜ中途半端な寸法?

建築で多く使われる寸法には303mm、455mm、910mm、1820mmなどがあり、これは古くからある日本の単位である尺貫法の「尺」という単位からきています。

1尺≒303mm

1.5尺≒455mm

3尺≒910mm

6尺≒1820mm

例えば、ホームセンターなどで購入できるベニヤ板の寸法も910mm×1820mmです。

尺寸法は日常生活ではほとんど使わないため馴染みがなく、初めは「全てmm表記であれば楽なのにな…」と思っていましたが、今では当たり前のように使用しているので慣れも大事ですね。

下地材の探し方

下地材の探し方にはこちらの2種類が挙げられます。

1.壁をノックして音で判断するという方法

2.下地探し測定器(針式、下地センサー、マグネット式)を使用する方法

まずは、壁をノックしていき、音の変化で下地材の位置を判断する方法があります。

これでも大体の位置は分かりますが、やはり測定器を使用した方が正しい位置が分かるためおすすめです。

下地探し測定器にはいくつか種類があるためご紹介します。

シンワ測定 下地探し「どこ太」

個人的に一番のおすすめは「どこ太」です。

中心部から細い針が出てくる仕組みで、壁に直接針を刺して下地材を見つけます。

針は細いため、壁に跡が付くことはほとんどありません。

「どこ太」には針の長さが25mm、35mm、45mmの3種類あり、石膏ボードの厚みにより使用する針の長さが変わります。

一般的に石膏ボードの厚さは9mmや12.5mmなので、針の長さが25mmのものでも十分に対応可能ですが、耐火建築でボードが2重張りになっていることなどもあるため、針が一番長い45mmのものがおすすめです。

使い方は簡単で、まずは壁をノックして音を確認します。

空洞部分は低くこもったような音がします。

下地材がある場所は、何かものが当たっているような高い音がするので、そこに「どこ太」を真っ直ぐ刺します。

針がほとんど入らなければ、下地材がある証拠です。

逆に針が全て入ってしまうようであれば、下地材や柱がない空洞部分ということです。

金物に反応するマグネット付タイプもあり

軽量鉄骨下地やLGSの場合は、マグネット付の「どこ太」が便利です。

シンワ測定 下地センサー Basic

下地材をセンサーで探知して知らせてくれる測定器もあります。

電線警告機能付、探知物検出深度の設定付、間柱の中心の一発探知付、コンクリやモルタルの上から探知できる機能付のものなど種類が豊富です。

シンワ測定 メタルキャッチャー ミニ

軽量鉄骨下地やLGSを探すだけであれば、マグネットタイプの測定器が便利です。

強力マグネットの振り子により、壁裏の金物の位置が分かります。

壁厚などは測定できないので、「どこ太」と併用がおすすめです。

まとめ

・壁下地の種類は、大きく分けて木下地、軽量鉄骨下地、LGSの3種

・下地探しにはシンワ測定 下地探し「どこ太」45mmがおすすめ

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